なかよし公園は集落の中心に位置し、島民にとって長く親しまれてきた場所です。
しかし、遊具や公衆トイレの老朽化が進み、改修を希望する声が多くあったことから、令和5年度より「東京宝島サステナブル・アイランド創造事業※」の一環で、なかよし公園のリニューアル計画がはじまりました。
※島しょ地域を取り巻く課題や地理的制約を克服するため、町村の意欲的な公民共創の取組を支援し、にぎわいと活力に満ち溢れた持続可能な地域社会を創出するために実施された東京都の補助事業

長く親しまれてきた、改修前のなかよし公園の様子
島内の子育て環境をより良くするため、世代を問わず集える、飽きのこない公園を目指し、構想を練ってきました。
構想段階では、島民や子どもたちに加え、関東学院大学建築・環境学部の粕谷敦司先生と研究室の皆様、湘南を拠点にSDGs活動を行うZ世代グループ・NAMIMATIの皆様など、島外の方々にもご参加いただき、ワークショップを重ねて意見交換を行いました。

議論を重ねた結果、以下の方針が軸となりました。
ワークショップやアンケートでは、「船をモチーフにした複合遊具」「テーブル付き東屋」「健康遊具」「子ども用トイレ」などの要望が多く寄せられ、これらを実際に設置することとなりました。
学校の子どもたちにも、なかよし公園がどんな公園になったら楽しく遊べるか、絵を描いていただきました!

子どもたちもアイデアをふくらませてくれました
さまざまな遊び方ができる複合遊具は、なかよし公園の新しいシンボルです。展望デッキには、利島を象徴する「椿」のデザインも施されています。 遊具の入口や出口は決まっておらず、子どもたちが自由に楽しめるつくりになっています。
“利島らしさ”を見つけながら、船にみたてた「冒険ツバキ号」を散策してみましょう。

船をモチーフにした複合型遊具「冒険ツバキ号」
公園入口には、新たにテーブル付きベンチを設置しました。大人の利用も見込まれる健康遊具やベンチは公園の中央を向くようにレイアウトされています。遊んでいる子どもたちを大人が見守りやすい、安心の配置です。

より多くの人が座れるようになったベンチ

複合遊具で遊ぶ子どもたちを見守りながら健康づくりができます
これまで和式だったトイレも使いやすい洋式へ変わり、幼児用便座も備えました。ユニバーサルデザインを取り入れ、どなたでも安心してご利用いただける多目的トイレとなっています。

新たな装いのトイレの外観と中の様子
壁面を大きく彩る、本ポータルサイト「ずっとしま」の絵は、鹿児島県在住でイラストレーターとして活躍されている竹添星児氏によるものです。
公園全体のバランスを見ながら、現地で直接、壁面制作を行っていただきました。

竹添氏による壁面アートが完成!

椿の「赤色」をみんなで仕上げ
椿の周辺の壁画作業には島民や子どもたちも積極的に参加し、ペイントや黒板づくりなどを一緒に行いました。 黒板は手づくりで、旅の記念や待ち合わせのメッセージボードとしても活用できます。

お絵描きやメッセージが残せる黒板を併設
公園入口には利島小中学校・文化部の生徒と美術担当教諭がデザインした「海と生き物」の壁画が描かれています。
壁面を海にみたてて、「なかよし公園」という文字に向かって、魚やイカ、エビなど海の生き物が集まっている様子を上手に表現しています。
文化部の生徒をはじめ、集まった児童・生徒で思い思いの生き物を書き足しました。

なかよし公園に集まる海の生き物たち
トイレ裏の壁面では、地域おこし協力隊による手形アートイベントが行われました。
竹添氏の描いた「木」のまわりを彩るように、花束や動物、食べ物など、カラフルな手形アートが描かれています。

保育園児から大人まで参加した手形アートイベント
壁に設置された伝声管は、墨田区のアーティスト団体Art&Nepal・ヒロセガイ氏によるもの。利島に生息するオオミズナギドリ(通称:マトリ)をモチーフにした、ここにしかないオリジナル作品です。

上側と下側を声でつなぐ「伝声管」
上部にある展望デッキに登るためのミニ階段も用意され、子どもたちでも上へアクセスできるようになりました。デッキからは海と内地を望む開けた景色が広がり、思わず深呼吸したくなるような眺めが楽しめます。また伝声管も上側と下側でつながっています。ぜひ登って声を吹き込んでみてください。

天気が良い日は東京湾に浮かぶ大島が見えます
なかよし公園リニューアルにあたり、多くの皆様にご協力いただき、誠にありがとうございました。
多くの皆さまの想いが集まり、なかよし公園は新たな姿へと生まれ変わりました。ここで過ごすひととき、にぎわいの声が、これからもこの公園を色づけていきます。
皆様、ぜひ一度足を運んでみてください。